Column
— Notes on AI実装しながら、考えていること。
自社でAI基盤とAIツールを開発・運用しながら、企業の現場にAIを実装している立場から書いています。
Astraの進化は、これまでと違う。
新しいモデルが出るたび同じ言葉で語られるが、今回の表には2種類の数字が混ざっている。桁が変わった列を抜き出すと、全部コンピュータを操作する側だった。
GPT-6 Astraになっても、線は動かなかった。
推論の潰し方は確かに上がった。ただ動いたのはAI側の精度だけで、AIと人の境界は同じ位置にある。それでも毎日は使わない理由。
AIが間違えることは、問題ではない。
結論だけを見ても、合っているかは分からない。十ある土台のうち一つが埋められていれば、結論は変わる。当たり直せる人を増やさずに済ませる方法。
検証が効くほど、人は見なくなる。
AIが書いたものを、別のAIに検証させている。事実の食い違いは減った。ただ、通ったものが来ると、そのあと人が見る工程はさらっと通るようになる。
取ってくる道具に、考えさせない。
データをAIに渡すMCPサーバーを自分たちで作っている。合計も比率も返さず、生の値だけを渡すことにした。その線を引いた理由と、跨いで止まった話。
AIは、旅行に行けない。
AIが学習しているのは、誰かが言葉にできた部分だけです。それでも滑らかに話せてしまうので、欠けていることが出力の見た目に出ない。
賢くなったAIは、止まらなくなった。
以前のモデルは情報が足りないと止まった。あれが検出器だった。止まらなくなった今、指示ではなく検証の側を設計している。
書き手を増やしても、文章はよくならない。
4体で記事を作ると、事実が合わず、内容も薄かった。書く担当を調整しても直らない。8体にして足したのは、書けない4体だった。
AI導入は、いくらかかりますか。
ツールの利用料は、いちばん小さい費用です。負担が大きいのは、請求書に出てこないほうでした。
AI導入は、選定から始まりません。
ツールの比較から入った会社が定着した例を、あまり見ていません。28社の現場で見えた、導入の順番の話。
1つのモデルに寄せない理由。
モデルにはそれぞれ癖がある。1つに寄せると、会社の出力全体がその癖に染まる。用途で使い分けている。
うまくいった記録しかない会社は、AIを賢くできない。
会社に残るのは、通った提案と達成した数字だけ。落選した案も、外した予測も、どこにも残っていない。
事実と提案と雑談を、同じ棚に置いてはいけない。
去年ボツになった案が、確定した方針と同じ顔をして出てくる。情報が足りないのではなく、情報の種類を区別していなかった。
AIに足すほど、答えは鈍る。
AIを導入したのに、うまくいかない。原因はコンテキスト不足だと言われるが、足しすぎたときの話は語られない。自社のAI基盤で起きたのは、そちらだった。
AIは、平均に収束する。
80点は驚くほど簡単に出る時代になった。けれど、その80点にはもう価値がない。では、私たちはどこにいるのか。
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